特別支援学校に決まっていた。それでも迷っていた私が、就学時健診で吹っ切れた話。

就学時健診の日。

しょーくんは校内を元気いっぱい走り回り、測定や検査もほとんどできませんでした。

でも、この日が「何もできなかった日」だったとは思っていません。

私にとっては、

頭では分かっていたことに、ようやく心が追い付いた日

でした。

この記事では、支援学級と特別支援学校の間で最後の最後まで迷っていた私が、何を怖がり、何を考え、最後に何を大切にして進路を決めたのかを書いています。

就学時健診当日のドタバタについては、前回の記事にまとめています。

就学時健診当日、まさかの校内かけっこ大会!? – でこぼこ育てログ

答えは出ていた、でも振り切れなかった

しょーくんの就学先は、特別支援学校。

その答え自体は、就学時健診の前に出ていました。

しょーくんの発達の様子。

毎日の生活。

集団の中での過ごし方。

学校見学や就学相談。

いろいろなことを考えたうえで、特別支援学校へ進むことになっていました。

だから私は、

「支援学校へ行く理由が分からない」

と思っていたわけではありません。

むしろ、頭では理解していました。

それでも。

「分かっている」と「納得できている」は、私の中では別のことでした。

こまち
こまち

地域の小学校の支援学級では、本当に難しいのかな。

もう少し頑張ったら通えるんじゃないかな。

支援学校を選んで、あとから後悔しないかな。

夜になるとスマホを開いて、

「支援学級 メリット デメリット」

「特別支援学校 後悔」

そんな言葉を何度も検索していました。

進路はもう決まっているのに。

私は最後まで、地域の小学校への未練を手放せずにいました。


一番怖かったのは「周りの目」だった

今振り返ると、私が一番怖かったものは、学校そのものだけではありませんでした。

周りからどう見られるのか。

それが、とても怖かったんです。

近所の子たちは地域の小学校へ進む。

でも、しょーくんは違う学校へ行く。

そうなったとき、

「どうして小学校が違うの?」

と聞かれるかもしれない。

私は、その言葉をずっと怖がっていました。

「地域の学校に行かせなかったんだ」

「支援学級じゃだめだったの?」

そんなふうに思われるのではないか。

実際に誰かからそう言われたわけでもないのに、

私はまだ起きてもいない誰かの視線を気にしていました。

「どうして小学校が違うの?」が怖かった

たぶん私は、

「しょーくんに合う学校はどこか」

だけを考えていたわけではなかったんだと思います。

「周りからどう見えるか」

「普通と違うと思われないか」

そんなことも、一緒に抱えていました。

でも、進路を決めるのは周りの人ではありません。

毎日学校へ行くのは、しょーくんです。

分かっているはずなのに、そこへ気持ちが追いつくまでには時間がかかりました。

お姉ちゃんに、進路のことを話した

ある日、長女にしょーくんの進路について話しました。

私は、

「しょーくんはね、お姉ちゃんと同じ学校には行かないんだ」

と伝えました。

すると長女は、

長女
長女

「なんで?支援学級あるよ?だめなの?」

と聞きました。

私は、できるだけ長女にも分かる言葉で説明しました。

「しょーくんは、順番を守ったり、言葉を話せるようになったり、文字を覚えたり、そういうことを、しょーくんのペースに合わせてくれる学校に行こうと思って」

長女は少し黙って、

「……そっか」

と言いました。

少し寂しそうに見えました。

一緒の学校へ通えると思っていたのかもしれません。

それでも、それ以上「どうして?」とは言いませんでした。

小さな胸の中で、自分なりに受け入れようとしていたのだと思います。

私は長女に説明しながら、

本当は自分自身にも言い聞かせていたのかもしれません。

「しょーくんに必要なのは、みんなと同じ場所ではなく、しょーくんが安心して過ごせる場所を選ぶこと」

なんだって。

そして、就学時健診の日が来た

事前に小学校へ相談し、たくさん配慮してもらいました。

体育館で全体説明を聞かなくてもいい。

早い時間に受けられる。

保健室へ直接向かえる。

先生が付き添ってくれる。

それでも当日、しょーくんは校内を元気いっぱい走り回りました。

測定は難しい。

聴診器も難しい。

口を開ける検査も難しい。

教室が気になれば、そちらへ行く。

廊下が続いていれば、走っていく。

私はひたすら、その後ろを追いかけました。


「あ、やっぱり無理だわ」

地域の小学校の中を走るしょーくんを追いかけながら。

私の中で、何かがストンと落ちました。

「ああ」

「やっぱり、ここで毎日過ごすのは難しいわ」

という感じでした。

悲しいというより。

ショックというより。

むしろ、少し笑ってしまうくらいでした。

あれだけ、

「本当に支援学校でいいの?」

「支援学級でもいけるんじゃない?」

と考え続けていたのに。

実際に地域の小学校という場所で、しょーくんを見たら、

答えは思っていた以上に分かりやすかったんです。

もちろん、これは、

「走る子は地域の小学校には行けない」

という意味ではありません。

しょーくんの場合です。

そのときのしょーくんを見て、

私自身が、

「この子には、もっと本人のペースで過ごせる環境が必要なんだ」

と、ようやく実感できたということです。

就学時健診が、進路を決めたわけではない

ここは、きちんと残しておきたいと思います。

就学時健診で走り回ったから、特別支援学校に決めたわけではありません。

特別支援学校へ進むことは、この日より前に決まっていました。

発達の様子。

毎日の生活。

集団での過ごし方。

学校見学。

就学相談。

それまで積み重ねてきたものがあって、進路は決まっています。

だから、就学時健診の日に変わったのは、

しょーくんの進路ではありません。

変わったのは、

私の気持ちでした。

頭で分かっていたことに、心が追いついた

私はずっと、

特別支援学校へ進む理由を理解していました。

分かってはいたんです。

でも、地域の小学校への未練がなくならなかった。

もしかしたら。

ひょっとしたら。

本当は別の道もあったんじゃないか。

そんなことを考えていました。

でも、就学時健診で実際のしょーくんを見て、

ようやく、

「これでいいんだ」

と思えました。

進路が決まった瞬間ではありません。

私が、その進路を受け入れられた瞬間でした。


「できるか」より、「安心して過ごせるか」

それまで私は、

「地域の小学校でも頑張ればできるんじゃないか」

ということを、どこかで考えていました。

でも毎日通う学校です。

一日だけ頑張れるかではなく、

毎日そこで過ごせるか。

困ったときに助けてもらえるか。

本人のペースを理解してもらえるか。

無理を積み重ねなくてもいられるか。

最後に私が大切にしたかったのは、

しょーくんが、笑顔で安心して過ごせるかどうか。

でした。

特別支援学校へ行く。それでいいと思えた

我が家の進路は、特別支援学校です。

就学時健診より前に決まっていました。

でも健診を終えたあと、

私は初めて、

「うん。しょーくんは、支援学校がいい」

と、迷わず思えた気がします。

これは、

「特別支援学校のほうが支援学級よりいい」

という話ではありません。

支援学級が合う子もいます。

地域の小学校が安心できる場所になる子もいます。

必要な環境は、一人ひとり違います。

だから、

どちらが正解かではなく、「この子には何が合うか」

なのだと思います。

しょーくんの場合は、それが特別支援学校でした。

周りの目より、しょーくんを見る

就学時健診が終わったからといって、

周りの目が突然どうでもよくなったわけではありません。

「どうして違う学校なの?」

と聞かれたらどうしよう。

そんな気持ちは、今でも少しあります。

でも以前よりは、

自信をもって答えられます。

誰かにどう見られるかではなく、

しょーくん本人を見る。

地域の小学校に通っている姿を想像するのではなく、

今、目の前にいるしょーくんを見る。

誰かに納得してもらうためではない。

しょーくんが毎日を過ごす場所を選ぶためだった。

私が見るべきなのは、周りの人の顔ではなく、しょーくんです。

「この子にはこの道が合っている」

と思えるようになりました。

就学時健診は、私の心が追いついた日だった

振り返ってみると、

就学時健診で進路が変わったわけではありません。

もともと進む道は決まっていました。

それでも私は、

その道へ進むしょーくんを見送りながら、

ずっと後ろを振り返っていたんだと思います。

地域の小学校。

支援学級。

お姉ちゃんと同じ学校。

「もしかしたら」という気持ち。

でも、就学時健診の日。

私はようやく、

後ろを振り返るのをやめられました。

「やっぱり、しょーくんにはこっちなんだ」

就学時健診は、

進路が決まった日ではなく、私の心がその進路に追いついた日

でした。

同じように「決まったのに迷っている」親御さんへ

進路が決まったあとでも、

迷うことはあると思います。

「本当にこれでよかったのかな」

「別の選択肢もあったんじゃないかな」

「この道を選んだら後悔しないかな」

私も、ずっとそうでした。

決まったからといって、

すぐに気持ちまで切り替えられるとは限りません。

頭では分かっていても、

心がついてこないことがあります。

そんなときは、

無理に「納得しなきゃ」と思わなくてもいいのかもしれません。

実際に見て。

話して。

子どもの様子を見て。

時間をかけて。

少しずつ、

「これでいい」

と思えることもあります。

私の場合、それが就学時健診の日でした。

特別支援学校へ行く。

その事実は、健診の前から変わっていません。

でも、

「しょーくんには、特別支援学校の生活が合っている」

と心から思えるようになったのは、この日からでした。

これが、

進路はもう決まっていたのに、

ずっと未練たらたらだった私が、

ようやく前を向けた日の話です。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました